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#コラム2025.10.03

着物には格付けがある?種類とTPOにあった選び方のポイント

着物には格付けがある?種類とTPOにあった選び方のポイント

着物の格が分からず、着物を選ぶときに困った経験がある方もいるのではないでしょうか。着物にはフォーマルとカジュアルがあり、フォーマルな着物の中でも格が決められています。着るシーンに合わせる着物は、なぜその格なのかを考えると良いでしょう。ここでは、着物を着るシーンに合わせた着物の格や選び方について説明します。

着物の基本となる格とは

着物の格とは、着物の価値や階級を合わせてバランスよく着るための決まりごとのことをいいます。着物につけられた格ではそれぞれ着るシーンが異なります。着るシーンによる分類は次の通りです。

正礼装(第一礼装)

最も高い格は正礼装です。黒留袖と色留袖と黒紋付、振袖は正礼装で着用します。

準礼装

正礼装に次いでフォーマルな席で着用する着物は準礼装です。例えば結婚式のゲストや入学式、卒業式などの行事には準礼装の着物を着ます。訪問着や付下げ、色無地が準礼装の着物です。

略礼装

ドレスコードでよく言われる「平服」が略礼装にあたります。レストランウェディング、ガーデンウェディングなどにふさわしい装いが略礼装です。色無地や付下げ、江戸小紋などは略礼装として着用します。

普段着

食事会や観劇などの外出着や普段の生活の中で着用します。紬や小紋などが普段着です。大島紬は伝統の技術で作られた高価な着物ですが、格が下の普段着のためフォーマルな席では着られません。

TPOにあった着物の選び方

TPOに合わせて着物を選ぶ場合、その立場にふさわしい着物を選ぶことも大事です。着るシーンに合わせた格でも、立場が変われば着物の種類が異なります。例えば次のようなシーンでは立場ごとの着物の選び方に注意しなければなりません。

結婚式

親族はゲストをお迎えする立場なので、失礼のないように正礼装の黒留袖や色留袖を着用します。ゲストは結婚式の主役である新郎新婦を引き立てるため、準礼装の訪問着などがふさわしいでしょう。ただし、未婚女性の正礼装である振袖は親族とゲストどちらの立場でも着用できます。ただし、色や柄には注意が必要です。

入学式や卒業式など

卒業するご本人は振袖と袴など正礼装で出席する方が多いでしょう。卒業式や入学式は子供が主役のため、付き添いの親御様は準礼装がふさわしい格となります。同様に子供が主役の七五三やお宮参りなども親御様は準礼装の訪問着や付下げ、色無地を選ぶのがおすすめです。

帯にも格と種類がある

帯にも格があり、着物の格と合わせて選ぶ必要があります。着物は染めが格上で織りが格下ですが、帯は逆で織りが格上です。帯は格上から順に次のような種類があります。
・袋帯
・名古屋帯
・半幅帯
・兵児帯
袋帯には格の順に金糸銀糸で織られた礼装用、金糸銀糸が少なめで略礼装用があります。名古屋帯は略礼装から普段着で使われる帯です。半幅帯はカジュアルな着物に合わせる帯で、紬や木綿などの着物に締めます。兵児帯は最も格が下で、木綿や浴衣の着物に合わせる帯です。

今回のまとめ

着物は大きく分けるとフォーマルな席で着られる礼装用の着物、カジュアルな普段着の着物の2つです。礼装用の着物では種類や着るシーンにより格が異なります。礼装の必要なルールは残っていますが、昔のように厳格な格やしきたりなどは少なくなりました。また着物だけでなく帯の種類や合わせ方にも格やルールがあります。着物の格は礼を尽くす意味もあるため、基本のルールを確認して着物を選びましょう。

【参考URL】

着物の種類と格についてわかりやすく解説します

着物の格の見分け方を解説!特徴や合わせる帯などご紹介します

【参考書籍】
伝統を知り、今様に着る 着物の事典・大久保信子/池田書店
あたらしい着物の教科書・木下着物研究所/日本文芸社

vol.161